(1)VDT作業者の有効回答は男性240名、女性164名、合計404名であった。
(2)男性では30−34歳が最も多く約20%を占め、30〜40歳代で約半数であった。女性では25−29歳が最も多く約31%を占め、20歳代が約半数であった。年齢が高くなるほどデスクトップ型機器の使用頻度が低下し、相対的にラップトップ・ノート型の使用頻度が高まる傾向が認められた。
(3)キーボードについては、デスクトップ型の90%が分離型、ラップトップ・ノート型の90%が一体型であった。肘の位置については、デスクトップ型で43%、ラップトップ・ノート型で50%ミニノート型で61%と小型の機種ほど調節可と答える者が多かった。
(4)ディスプレイ種類は、デスクトップ型では81%がCRT、ラップトップ・ノート型では92%がLCDであった。輝度・コントラストについては、ミニノート型での調整しないと答えた比率がやや大であった。画面の高さについての自覚では、デスクトップ型で15%がやや高いと答えたのに対し、ラップトップ・ノート型では10%強で低いと答えた。画面の距離の自覚についてはデスクトップ型51%、ラップトップ・ノート型61%、ミニノート型43%が不適当と答え、ラップトップ・ノート型での比率がやや大きかった。画面の見にくさについてはミニノート型では「良い」が4%で、デスクトップ型の11%、ラップトップ・ノート型の16%より少なかった。
(5)冬季の湿度については、デスクトップ型では40%、ラップトップ・ノート型では33%、ミニノート型では26%が悪いあるいはやや悪いと答え、機種による差異を認めた
(6)作業スペースについては、デスクトップ型では47%、ラップトップ・ノート型では37%、ミニノート型では30%が悪いあるいはやや悪いと答え、デスクトップ型での不満が多いという結果であった。
(7)疲労については、デスクトップ型では42%、ラップトップ型では39%、ミニノート型では47%が悪いあるいはやや悪いと答え、ミニノート型で悪いあるいはやや悪いと答えた割合が若干高かった。健診については、ミニノート型では他の機種に比べ、健診が「存在するが受けていない」とする者の比率が若干高かった。
(8)デスクトップ型からノート型に変えた者については、男女合計体では、40%が使いやすくなった、20%が使いにくくなったと答えた。また、明らかな年齢による差異は認めなかった。
(9)事業場を対象とした調査票は307の事業場から回答があった。事業場で使用するVDT機器は61%がデスクトップ型、30%がA4ノート型であった。労働衛生指針については、ほぼ遵守されている事業場30%、あまり遵守されていない事業場30%であった。VDT健診は61%、保健指導は58%が実施されておらず、適正視力の保健指導は50%があまり実施されていなかった。
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